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小出 薫(職業:弁護士)のブログです。 2018年1月時点で新潟県糸魚川市内に事務所がある唯一の弁護士です。 海も山も近くに迫る糸魚川の町で奮闘中です!
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Posted by - 2018.04.20,Fri
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Posted by 小出 薫 - 2018.01.07,Sun

障害者差別解消法のまめ知識、第3回目です。

前回は、法律の対象となる「行政機関等」や「事業者」の

意味を確認しました。


今回のテーマは、

法律が禁止すること=不当な差別的取扱い」です。

障害者差別解消法は、行政機関等事業者に対して

何を「すべきでない」と禁止しているのでしょうか。



◆「不当な差別的取扱い」の禁止

障害者差別解消法が禁止しているのは、

不当な差別的取扱い」 です。

そのことが書いてある法律の条文7条1項はこちらです。


7条1項には、次のように書かれています。

「行政機関等は、その事務又は事業を行うに当たり、

障害を理由として障害者でない者と不当な差別的取扱い

することにより、障害者の権利利益を侵害してはならない。」


法律は、障害を理由として、障害のない人と比べて、

差別的取扱いをすることを禁止しているのです。


これは、事業者も同じです(法8条1項)。


◆「不当」と「正当」とは?

条文を見ると「不当な」とあるので、

「不当でなければ差別的取扱いをしてもいいんじゃない?」

と感じるかもしれません。


つまり、差別的取扱いをする「正当な理由」があれば、

差別的取扱いをしても法律違反にはならないのではないか?

という疑問です。


たしかに、そのような例外を認めているのが、

この条文です。


ただし、差別的取扱いをする理由が「正当」と

認められるためには、

客観的に正しい(第三者から見ても納得できる)理由

でなければなりません。


そのため、理由が「正当」と認められる例外は小さく

「不当」とされる場合が多いと考えられています。

 
◆具体的には…

たとえば、過去の法律では、

障害のある人の一部から、選挙権を奪っていました。

これは、障害を理由とした「差別的取扱い」に該当します。


しかし、障害があるからといって、

投票ができないわけではありません。

つまり、選挙権を奪うことは「不当」です。


したがって、このような法律は「不当な差別的取扱い」を

定めるものだったのです。


この具体例は選挙制度に関するものですが、

それ以外にも、

障害を理由とした「不当な」「差別的取扱い」は、

まま行われており、

障害のある人もない人も共に生きる社会

作る壁になっていることがあります。


◆まとめ

障害者差別解消法の一つの柱として、

障害を理由とする「不当な差別的取扱い」が

禁止されているということ、

多くの方に知って欲しいと思います。


(つづく)

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プロフィール
HN:
小出 薫
性別:
男性
職業:
弁護士
趣味:
①演劇を見ること。②知らない場所を歩くこと(地図を見ながらでも、地図を見ないようにしながらでも楽しい)。
自己紹介:
◆所属するグループ:
新潟県弁護士会
新潟トラブルシューター(TS)ネットワーク
薬害肝炎(C型肝炎)東京弁護団
HPVワクチン薬害訴訟弁護団
介護保険勉強会、日本社会保障法学会

◆出身:
一橋大学法科大学院
ニューヨーク州立大学大学院Stonybrook校
(公共政策プログラム)
京都大学農学部森林科学科
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